処理水再利用システムでは、塩素消毒した処理水を貯留槽に貯留し、トイレ洗浄水や植栽などの散水に利用します。余剰水は河川などに放流します。
土壌微生物膜合併処理浄化槽(商品名 ソフィール)
建築物からのし尿や雑排水を、固液分離槽、嫌気ろ床槽、土壌浸潤槽および消毒槽を組み合わせた構造で処理し、貯留槽に一時貯留した処理水をトイレ洗浄水等に再利用します。
10 ~ 500人槽
BOD 10mg/㍑以下
SS 10mg/㍑以下
ソフィールの処理水は臭いや色がほとんどありません。トイレの洗浄水などに利用すれば、水道代の削減や放流先への環境負荷が軽減されます。
観光地の公衆便所(公衆トイレ)や山のトイレ、海水浴場など施設は利用者が季節や週間で大きく変動し、一般の浄化槽では安定した処理性能が発揮できない懸念があります。一方、ソフィールは負荷変動が大きな施設であっても安定して高度な処理能力を発揮します(詳しくはこちらを!)。
◇ 負荷変動が大きな施設の設置事例
公衆便所は処理対象人員をn=16C(n:処理対象人員、C:総便器数)で算出するため、公園などに設置する公衆便所の浄化槽は大きな規模になりがちです。ソフィールは比較的大きな規模においても消費電力が少なく、点検回数も4回/年と少なく、維持管理費(ランニングコスト)が安いのがメリットです。
◇ 公園の公衆便所(公衆トイレ)などの設置事例
放流先がない現場や処理水の放流が難しい現場(農業用水路、ダム、河川敷、内湾など)、または国立公園・国定公園などの自然保護地域ではソフィールの処理水をトイレ洗浄水に利用することで放流先への環境負荷を軽減する事ができます。
◇処理水の放流が困難な施設もしくは自然環境への配慮が必要な施設への設置事例
ソフィール循環型であれば、地震などの災害により断水しても通常時と同様に水洗トイレを利用できるため、避難所などの防災施設に最適です。
◇ 処理水の再利用が必要な防災施設などへの設置事例
□ 「太陽光発電・蓄電システム」についてはこちら!
□ 「防災施設への対応」についてはこちら!
□ 「雨水利用」についてはこちら!
山間部の展望台や国立公園・国定公園などの景勝地では利用者が多い反面、公衆便所が不足している場合があります。こういった施設の場合、上水を引き込む事が困難であるので、処理水を再利用することにより水洗トイレの設置が可能となります。
◇ 水が無い山間部などの施設への設置事例
□ 「処理水再利用システム(ソフィール循環型)」についてはこちら!
既存汲み取り便所を改修するケースとしては、「観光地などに設置されている老朽化した汲み取り便所を撤去し、新しい水洗式の公衆便所を新設する場合」と、「既存トイレをリニューアルし、設備などを新設する場合」があります。
どちらのケースにしても、水洗トイレ用の水の確保(水量、水圧)と電源の確保、浄化槽の設置スペースの確保が必要です。また、維持管理(保守点検、汚泥の引き抜きなど)に支障がないことも確認する必要があります。
観光地などで汲み取り便所を水洗トイレに改修する場合、水と電気を新たに確保することが困難な場合が多く、放流先の確保も関係者との協議などを必要とします。
よって、処理水をトイレ洗浄水に再利用が可能なソフィールにはメリットがあります。電気が引けない場合は太陽光発電・蓄電システムによる対応、手洗い水などに上水を引けない場合は雨水利用システムによる対応が可能です。